紅葉特集:行ってみるじゃん♪もみじ狩り

ちゃめおすすめ!新道峠~黒岳パノラマコース

新道峠にはふえふき旬感ネットが設置しているライブカメラもあり、黒岳に向かう尾根道は右手に富士山を眺めながらのパノラマコースです。秋の一日、二人と一匹は笛吹市の最高峰目指して出発しました!

新道峠~黒岳パノラマコースマップ

コース概要

★所要時間 3時間30分(休憩1時間を含む)

水ヶ沢林道終点(登山口) - - - 新道峠 - - - ライブカメラ - - - 破風山 - - - すずらん峠 - - - 黒岳 - - - 展望台 - - - すずらん峠 - - - 破風山 - - - ライブカメラ - - - 新道峠 - - - 水ヶ沢林道終点(登山口)

登頂記(2009.10.14)

出発進行! 新道峠の標識 旬感ネットのライブカメラは太陽光発電で動いています 破風山頂上は平らで休憩に最適

秋晴れを逸したある曇り日の朝、下り坂の天候を気にしつつ芦川方面へ向かいました。目指すは笛吹市の最高峰黒岳(1,793m)。御坂山塊の最高峰であり山梨百名山にも名を連ねる、どっしりとした威容を誇る山です。山頂付近にはブナやミズナラが多く、季節には可憐な山野草も見られるため、登山者には結構人気の山です。

芦川から新道峠入口まで林道を車で行き、そこから新道峠〜破風山〜すずらん峠〜黒岳と御坂山塊の主稜線を行くパノラマルートです。しかし、この日はなんと言っても天気がすぐれない・・・当然雄大な富士山と湖の大パノラマは望めません。でもまあ、標高の高い黒岳の紅葉は期待できるかもしれません。とにかく林道終点の駐車場に車を止めて、さあ出発です!

駐車場からものの5分ほどで新道峠到着。いやあ、楽勝楽勝(笑)。ここを右に行くと大石峠、左に行くとすずらん峠という標識が立っています。黒岳はすずらん峠の先なので、左へ進みます。新道峠からはほぼ御坂山塊の稜線を歩くルートなので、尾根道はとても気持ちの良い登山道です。

10分ほどで最初の展望ポイントに到着します。大きな岩が横たわっていて、そこに立つとはるか下方の大石地区(富士河口湖町)や河口湖、ぽつんと浮かぶ鵜ノ島、河口湖大橋、富士の裾野から山頂まで一大パノラマを展望できる・・・筈でした。しかし残念なのはこのお天気。なんとか河口湖や大石地区は見えるものの、富士山の方角には重い雲がたれ込めています。 ここにはふえふき旬感ネットのライブカメラが設置されていて、毎朝5:00から7:30まで、30分置きに富士山の画像を撮影しています。このライブカメラは標高の高い所にあるので、富士山の山容と共に一面の雲海や朝焼けなど非常に美しい映像が見られます。ぜひともチェックしてみてくださいね!

ライブカメラポイントから10分ほど急な登りが続き、やがて破風山頂(1,674m)へ到着します。ここは平らに大きく開けた山頂で、お天気が良ければ素晴らしい富士山が見えるようなので、休憩ポイントにどうぞ。

破風山頂から先は比較的なだらかな下りが続き、ミズナラやカエデ・ブナといった雑木林の中を進みます。一部紅葉して色づいた木々が登山道をひときわ明るく楽しい雰囲気にしてくれます。時折、鹿の鳴く音も聞こえます。これが晩秋なら悲しく寂しいトーンですが、今日は少しもそんな気がしません。曇り日ながら時折陽がさし、ヒガラの鳴き声もリズミカルです。登りは何かと寡黙になりますが、道が平らになった途端お腹が空いてきました。ここらでちょっとおにぎりを食べたいなあ。早速、早弁開始!しかし、どうせなら眺めのいい所で食べたいので、とりあえず1個だけ(笑)。

明るく気持ちの良い広葉樹の登山道

こんな展望ポイントが各所にあります 最後尾を息切れしつつ登っていきます

登り始めてから一時間ほどですずらん峠へ到着。しばし休憩。左手には水ヶ沢林道を経由して、すずらん群生地へ下る登山道の分岐があります。黒岳山頂へ向かう道を眺めると、ここから先は見るからに険しく、かなりの急登になりそう。かなりいや~な予感を振り払いつつ、あたりの景観を観察。標高があがり植生も変わってきています。ブナやカラマツ・ツガなどが混在していて、そういえば高山特有のいい匂いがしています。高山の匂いってどんな匂い?と聞かれそうですが、個人的主観で「マツタケ」の薫りに近いと思うのですが、どうでしょうか?(笑)

さて、いよいよ黒岳アタックです。そんな大層なと言うなかれ。この登りはかなりの急斜面を一気に山頂まで登り詰めるもので、本当にキツかったです。一歩一歩が普段の三分の一くらいしか進みません。おまけに急に背中の荷物が重く感じ始め、どうせならおにぎりを全部食べてしまえば良かったなどと沈思黙考。過呼吸気味になりながら、ちびちびと登っては長々と休憩というのを繰り返し、どうにかこうにか登って行きます。しばらくして、流れる汗を拭うため顔を上げると、うわーっ!すごい、ブナの森だーっ!黄色く紅葉した葉を見上げしばし感動して動けませんでした(疲れ切って動けなかったという説もあり)。

ブナの原生林

黒岳山頂展望台はお弁当タイム

息を切らしながら急な尾根を登り詰め、ようやく黒岳山頂の看板が見えました。心なしか後光が差しているようでした(涙)。

山頂は木々に覆われ展望がないので、南に突き出た尾根筋の展望台へと向かいます。思ったよりも手狭な場所で、やはり富士山は雲の中。快晴ならきっと大感動のパノラマが展開するんだろうなあぁ、あの急な登りの苦しさも吹っ飛ぶような素晴らしさなんだろうなあぁぁ・・・と思いを馳せつつ、昼食をとります。

昼食後は山頂に戻り、周辺を観察。御坂峠方面への登山道には見事なブナ林が広がっているようです。いつか御坂山塊の主稜線を縦走してみたいと、先ほどの苦しさも忘れて思ってしまいました。

帰りは登ってきた道を引き返すルートですが、すずらん峠まで戻った時、ここでふた手に別れることにしました。私は破風山までの登りもだるかったので、下り道が続く「すずらん群生地」へ向かう登山道を行くことに。途中の林道で合流することにし、一人きりで歩き始めてから急に心細くなりました。熊出没!の文字が脳裏をよぎり、何か音を出さなければと思いましたが、あいにく鈴など持ち合わせていません。困ったと思いながら、ふと思いつきました。そうだ、iPhoneで音楽を鳴らせる!…というわけで、日頃愛聴している筋●少●帯の「蜘蛛の糸」(わかる方だけ笑ってください)を鳴らしながら下り続けます。

しばらくすると沢を渡るところへ着きました。しかしその直前の道がかなり崩れていて、なんと!道幅が20センチもありません。山側にへばりつくように何とか渡りましたが、雨などでどんどん崩れていきそうなので、この道を通るのは注意が必要です。

沢を渡ると急傾斜のジグザグ下山道が続き、膝がガクガクしてきます。結局、すずらん峠の分岐から30分ほどで水ヶ沢林道にでました。林道に「すずらん峠入口」という看板が立っています。やはりこの道を下るのが一番近道だったようです。とは言え、道が一部崩れていたので、やはり新道峠からの往復ルートをおすすめします。

黒岳山頂を望む

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コース見どころ

高山特有の空気に包まれて

標高があがるにつれ、植生も変化を見せ始める

ミズナラの木

ひときわ明るいミズナラの木

ブナの木

ブナ独特の木肌と紅葉した葉っぱ

新道峠から大石地区と河口湖を望む

新道峠から大石地区と河口湖を望む。富士山が見えないのが残念!

トリカブト

トリカブトの花がひっそりと咲いていた

御坂峠へ向かう登山道

御坂峠へ向かう登山道。ブナの林に心惹かれる

日差しを受けた山の紅葉

曇り日ながら、時折ぱっと太陽が山肌を照らす

感想

久しぶりの登山でしたが、やはり体力が落ちているのは認めざるをえません。でも山には山でしか味わえない何かがあります。苦しい登りがあっても、報われる何かがあると思います。その何かは一人ひとり違うと思いますが、きっと楽しい思い出や明日への活力につながるものだと思います。

御坂山塊は手ごろな山が揃っています。春・夏・秋・冬、四季折々の花や風景を楽しみながら、ぜひゆっくり歩いてみてくださいね。

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