たまごの殻で描く、卵殻モザイク!

境川総合会館2階のギャラリーさかいがわで行われました

2012年3月19日、黒坂オートキャンプ場のマンキーさんとさかいがわ農産物直売所の店長さんに誘われ、境川総合会館で行われた「第15回卵殻モザイク研究会展」へ行ってきました。卵殻モザイクとは身近にあるたまごに顔彩を塗り、特別なノリを使って絵を描く山梨発祥のモザイク画です。卵殻モザイクを広めたのは、4年前に94歳で他界された桑原浜子先生でした。桑原先生が1930年に卵殻モザイクを習得して以来、80年以上の歴史があります。現在はお孫さんの安藤彩子先生が教室も持ち、指導を行なっています。安藤先生は、3歳の頃から祖母の桑原先生に教えてもらっていたそうです。桑原先生は70歳を迎えても卵殻モザイクの制作に力を入れていました。今年は桑原先生の生誕100年の年にあたります。それを記念して、今回の展示会では桑原先生と安藤先生、また卵殻モザイク教室の生徒さんの作品、30点以上のものが展示されていました。大体の作品は額縁に入れた作品が多く見られましたが、木のかごや皿、陶器などの作品もありました。卵殻モザイクはプラスチック以外なら素地にできるそうです。

桑原浜子先生の作品「桜」

花びら一枚に色が違った細かいたまごの殻を使っています

卵殻モザイク作家の安藤彩子さん

「桜」深澤博美作

「ルピナスと富士」角田三子作

「高原の子供達」秋山良江作

「木皿制作」竜澤木型製作所/竜澤照男作

陶器にも卵殻モザイクは使えます

展示会場では卵殻モザイク体験が行われていました。せっかくなので、人生初のモザイク画に挑戦してきました。今回は初心者用でしおりに描きます。用意するものは、下書き用の鉛筆と消しゴム、「竹棒」と呼ばれる必須アイテム、彩色されたたまごの殻、卵殻モザイク用の特殊なノリです。まず鉛筆で描きたいものを描きます。そして使用する色のたまごの殻を選びます。下書きしたしおりにノリを塗り、竹棒の先を使って殻を貼っていきます。卵殻モザイクで使用するノリは原料が牛乳の成分でできた特殊なノリです。

竹棒は竹製の割り箸を削ったものを使用しています

普段は捨ててしまうたまごの殻に日本画で使う顔彩が表面に塗ってあります

特殊なノリ

旬感ネットのキャラクター「ケケロ」に挑戦!

たまごの殻を適当な大きさに割って、一枚ずつ貼り付けていきます。たまごの殻は平面ではないので、ただ貼り付けただけではノリの上にのせた状態になってしまいます。一枚貼るごとに竹棒の裏の平らな部分を使って完全に殻が貼り付くように押し付けます。たまごの殻がパキパキと音が出ていたら成功です。殻と殻の間に隙間などができてしまった場合、その空間に合う殻を探して隙間を埋めていきます。適度にわずかな空間があると、そこで生まれる凹凸がモザイク画をさらに際立たせます。これがモザイク画の醍醐味です。

上部から殻を貼っていきます

竹棒の先を上手く使って貼ります

今回は安藤先生に手伝っていただきました

卵殻モザイクケケロ、完成です!

今回初心者にもかかわらず、思った以上に難しいものを題材にしてしまったようです。ケケロの丸みと色使いが意外と難しく、苦戦しました。しかし、安藤先生の助けにより無事、ケケロのしおりが完成しました。安藤先生に卵殻モザイクの魅力は何かお聞きしたところ、「たまごの殻は堅い素材なのに軟らかさがあるところや、手間をかければかけるほど楽しいところ」だそうです。現在、安藤先生の卵殻モザイク教室は甲府市にある岡島百貨店9階の山梨文化学園と境川教室の2つの教室で行われています。今回は着色されたたまごの殻を使用しましたが、教室ではたまごの殻の着色から仕上げまでできるそうです。出張講習会も行なっているそうです。また、今年の9月8日から10月1日まで八代郷土館旧石原家で「桑原浜子・安藤彩子卵殻モザイク画展」が行われる予定です。みなさんも卵殻モザイクに挑戦してみませんか?(ミーシャ/2012.3)

※取材で行った第15回卵殻モザイク研究会展は3月21日で終了しました。

次回の展示会が楽しみです

卵殻モザイク研究所

◆教室:水曜日(13:00~16:00)※要予約

◆住所:笛吹市境川町藤垈166

◆お問い合わせ:安藤彩子(Tel.055-266-2157)

 

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