カルテット・スピリタス【インタビュー】

芦川小の出前コンサートの後で、スピリタスのみなさんにお話を伺いました。

………笛吹市の印象はいかがですか?

松井さん:まず入ってすぐに思ったのは、おお、拓けてるなと。打ち合わせの為にスコレーセンターに寄ったんですけど、国道沿いはけっこう栄えてるじゃないですか。お店もいっぱいあるし。…と思ってたんだけど、ちょっと山に登って、今日みたいに芦川に来ると、すごい長閑だし、のんびりしてるし。で、夜ね、温泉に行ったんですけど、夜だと甲府盆地がすごく広く見えるんですね。真っ暗だから山が消えてて。夜景を見ながら温泉に入るのも、すごく気持ち良かったです。

………2日間、子供たちと触れ合ってみて、感じたことなどありますか?

波多江さん:昨日行った所と今日では、また少し違うんですけども、みなさん、すごいまじめだと思いましたね。ちゃんと聞いてくれます。

松原さん:ここの子達見てるとね。

波多江さん:ここはまた特別。

………そうですか。どんなあたりが?

東さん:上から下まで仲いいじゃないですか、人数が少ないから。雰囲気がいいから、すごくやりやすいですよね。

波多江さん:たまに、こういう児童数の少ない学校行くんですけど…

東さん:そういうとこは、だいたい雰囲気いいよね。

波多江さん:うん。

………今までに全部で何校くらい行かれてるんですか?

波多江さん:何校かな~?

松井さん:この活動をさせてもらって、まだ5~6年しか経ってないんですけど、年間に相当な数だから…。まあでも、100は行ってるね。

波多江さん:行ってるね。

松井さん:離島から、北の田舎から、それこそ山奥の。

………じゃあ、北海道から沖縄まで?

松井さん:はい。北海道から…あ、でもまだ四国だけ行ったことないね。

………じゃあ是非、全国制覇していただきたいです。

松井さん:あははは。今回、山梨県も4人で来るの初めてだよね。みんなバラバラには来たことあるけど。

………山梨県初上陸が笛吹市なんですね。ありがとうございます。

松井さん:スピリタスでは初めてですね。

………きっと大ファンがいっぱい増えてると思います。

松井さん:あはは、そうですか。

………音楽を通しての活動で、何か伝えたいとか、感じて欲しいと思っていらっしゃることはありますか?

松原さん:まあ、楽しんでもらえたらいいっていうのが前提にあるんで、あんまり難しい曲ばっかをやらないで、知ってる曲をやったりとか…。やっぱり、楽しんでもらうって事ですね。

松井さん:今の子たち、わりといろいろ忙しいじゃないですか。勉強があったり、習い事があったり…。で、自分がやりたいことを選んでる最中かもしれないけれど、選びきれなくなってきてるんじゃないかと…。僕らの場合はただ単に、楽器が好きだったとか、音楽が好きだったとか、そういうことだけです。でも、それだけは一生懸命やりましたね。もう楽器と音楽のことだけは、ほんとに一生懸命やった。その結果、今この仕事ができるようになったというか…。好きなことを、本当に一生懸命取り組むっていうのが大事。ぼくらがこんな風に演奏家として仕事ができるってことを見て、子供たちにも、サッカーでも野球でもいいけど、もっともっと好きなことに夢中になってほしいですね。

東さん:その選択肢に音楽がね、僕らと会ったことで、入ってくれたら嬉しい。

松井さん:(松原さんに)だって、それだけは、がんばったでしょ?勉強、全然がんばらないけど…(笑)

松原さん:それだけは、って…(笑)

………この4人が集まったきっかけとかは、あるんですか?スピリタスが結成されたいきさつは?

松原さん:えっと、ぼくと松井が、高校の時の師匠が一緒だったんですよ。大学生くらいの時に、…別々の大学に行ったんですけど、どっかで会ってね、一緒にカルテットやりたいねって話をしてて…。そこから数年かけて集まったんですけど…。

松井さん:数年かけて人探しを…。やっぱ、いいメンバーとやりたかったんで。音楽の好みとか、普段私生活でも一緒にいて気が合うメンバーとでないと、やっぱ長続きしないんで。それをドラゴンボールを探すように、何年もかけて…

………何年もかけてなんですね。

松原さん:けっこう、かかったね。

松井さん:珍しいよね、こんなけかかってメンバー探すって。

波多江さん:そうだね。

松井さん:わりと同級生で組んじゃったりとか、身近な人で集めてやっちゃったりするんですけど。

松原さん:だって10代ぐらいの時から言い始めたもんね。19とか20とか

松井さん:もう8年くらいやってんのか。あ、もっとか。

波多江さん:7~8年

松井さん:「やろうね」って言ってから、それぐらいかけて…

………そうやってベストメンバーが集まったんですね。

松井さん:はい、ベストメンバーが。(笑)

………みなさん、おしゃべりもお上手ですよね。最初から上手な方が集まったんですか?

松井さん:いや、そんなことないですよ。やっぱりそれもみんな勉強しながら。いろんなテレビ見たりとか。

………ネタみたいなものは、どなたが考えてらっしゃるんですか?

松井さん:ネタはですね、これがまた、考えてやるのもあるんですけど、突発的に…。例えばさっき「森の熊さん」で、出てっちゃったのあるじゃないですか。(※演奏している東さんを置き去りにして、他の3人が一旦、舞台からはける場面がありました)あれは、ある時本番で、本当に東だけ置いて、あいつに内緒で出てったんですよ。イタズラで。ドッキリをしかけようとして、3人は出て行って。で、ほんとに困っちゃったんだよね。ステージ上、みんないない…みたいな。で、面白かったから、じゃあ、これもちゃんと、劇にして、できるように見せ方を考えようかってところからやったりとか…。そういう、けっこうみんなイタズラが多い。譜面1枚隠しちゃったりとか。(笑)

………スピリタスでおもしろかったエピソードとかあれば、教えてください

松井さん:あ、本番中に、衣装のお尻がやぶけちゃったことがあります。

松原さん:しゃがむじゃないですか。しゃがんだら、ね。

………その時どうしたんですか?

松井さん:その時は、とりあえず後ろだったんで、僕だけ気づいてたんですよ。で、悔しかったんで、隣にいた涼太に「後ろ見て、後ろ見て」って見させて、笑って吹けなくさせました。あと、藍染工場の中庭みたいな、縁側みたいな所で演奏してたんですけど、風が強かったせいで、涼太が吹いてる所に雨戸が倒れてきて、演奏が一回中断したりとか…。ドリフのセットが倒れるみたいな感じで。(笑)

波多江さん:あと、嵐になることが多いです。最近わりと大丈夫だけど。

松井さん:嵐を呼ぶスピリタス。

波多江さん:僕らが公演に行くと、台風が来たりとか、大雨になっちゃったりとか。一回それで石垣島に行った時に、台風が、本当にでかいのが来ちゃって…。僕ら石垣では演奏したんですけど、その後、那覇の予定があったんですが、出れなくて。2日ぐらい石垣に足止めされちゃって…

松井さん:むこうの台風ってほんとにすごいんですね。換気口から水が逆流してくるんですよ。エアコンとか付いてるんだけど、エアコンの中から、雨が出てきたり、扉閉まっててもシューって入ってきて。全部ガムテープで目張りして。で、どこにも行けないし。次の日、コンビニの看板とか倒れてたりするんだよね。

………コンサートはなさったんですか?

松井さん:石垣ではやったんですけど、その後の那覇では間に合わなくて…。でもその後、リベンジコンサートみたいなの作って、再公演をやったんですよ。

………大変な思いを色々されてるんですね。

松井さん:大変なこともありました。(笑)

………楽しいお話、どうもありがとうございました。

松原孝政さん(ソプラノ・サクソフォン)

波多江史朗さん(アルト・サクソフォン)

松井宏幸さん(テナー・サクソフォン)

東涼太さん(バリトン・サクソフォン)

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