電車内マナーアップ作戦

車内でチラシの配布をする笛吹および日下部警察署署員と各駅長の皆さん

2011年7月11日、笛吹警察署、日下部警察署、JR東日本によるマナー違反防止、トラブル防止を目的とした“JR駅構内・電車内におけるマナーアップ作戦”が実施された。

これは、このところ特に中学生、高校生を中心とした若者の駅構内や電車内での大声で騒ぐ、駆け込み乗車、車内での携帯電話使用、優先席の占領といった目に余るマナー違反の増加、また、6月30日にJR身延線車内で起きてしまった高校生による中学生殺人未遂事件をうけてのものだ。

当日は、笛吹および日下部警察署署員、JR石和温泉駅、JR山梨市駅、JR塩山駅の各駅長、少年補導員連絡協議会から笛吹地区および日下部地区会員の方々が参加。JR石和温泉駅駅前にて出発式が行われた後、上り普通電車に乗り込み、石和温泉駅~塩山駅間車内にて乗車マナー違反防止を促すチラシの配布、声かけが行われた。塩山駅到着後は、再び駅構内および下り普通電車内にて同じくチラシの配布、声かけを実施。何人もの制服姿の警察官が乗り込み、車内を巡回する様子に、驚いた表情を見せていた中高生も、チラシを手渡され、話しかけられると真剣にチラシに目を通していた。

石和温泉駅の新屋敷駅長にお話をお伺いしたところ、特に車内で目につくマナー違反では、学生が座席に荷物を置き、一人で2席分、3席分を占領してしまう行為とのことだった。荷物を床に置き、足を投げ出して座っている、駅到着時にも関係なく電車のドア付近にたまり、乗り降りの妨げになってしまうケースも多いという。また、今回、マナーアップ作戦が実施された区間においても、最近では痴漢被害の報告が少なくないようだ。

今回、このマナーアップ作戦に同行させていただいたわけだが、帰宅ラッシュ前の時間帯ということもあってか比較的空いていた車内は静かでのんびりとした雰囲気で、ボックスシートに足を伸ばして座っていたり、座席に荷物を置いている高校生が数人いた程度だった。その高校生たちも、声をかけられマナー低下の現状の説明を受けると納得して直ぐに座り直していた。

自分自身、電車通学をしていた学生時代に比べて電車を利用する機会は随分と減ったが、それでも最初に書いたような光景に出くわすことが少なからずある。日常的に電車を利用している方にとっては、ほんとうに我慢しがたい迷惑行為にストレスも溜まってしまうだろう。また、中高生に限らず、年配の方でも電車内で集団で大声で会話をしている光景を目にすることもある。大人の場合は、時として酔っ払っての行動だったりもするので、余計にタチが悪い。話しが多少逸れてしまったが、中高生によるマナー違反、迷惑行為は「他の人もやっているのだから」という気持ちによるところが大きいのではないだろうか。荷物のことなど、中にはそれが周囲に迷惑をかけていることに気がついていない、悪気のない場合もあるだろう。だからこそ今回のようなキャンペーンは、それが迷惑行為なのだということに改めて気づかせてあげる意味でも必要だと強く感じたし、どんな場合でもマナーを身につけるということは、人として成長することだと思うので、周囲の大人はそれを何度でも手助けしてあげることも必要なのではないだろうか。(取材:エイチ)

 

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