デュオ・プリマ コンサート

「笛吹を音楽のまちにしたい」。そんな思いで取り組まれているプロジェクトがあります。その名も『ふえふき音楽散歩道』。スコレーセンターを運営する(財)ふえふき文化・スポーツ振興財団は、日本のトップクラスのアーティストを笛吹市に招き、小・中学校での出前公演や市内音楽団体の指導会、ホールでのコンサートなどを開催し、市民が優れた音楽に触れる機会を提供しています。

特別授業をするデュオ・プリマのお二人。神谷未穂さん(左)と礒絵里子さん(右)

今回笛吹市に招待されたアーティストも一流の音楽家です。礒絵里子さんと神谷未穂さんのふたりから成るヴァイオリン・デュオのユニット「デュオ・プリマ」。それぞれソロでも活躍している二人は、実は従妹同士。ユニット名のprimaは「主役」を表す言葉ですが、スペイン語で「女性の従姉妹」の意味もあるそうです。昨年2011年にはデビュー10周年を向かえ、アルバム制作やリサイタル活動など、精力的に活躍されています。

礒絵里子さん公式サイト:http://www.34-net.com/eriko/
神谷未穂さん公式ブログ:http://yaplog.jp/miho1017/

2012年1月26日

6年生約60名が授業を受けました

2本のヴァイオリンが織り成す調べ

音の出る仕組みをわかりやすく解説してくれます

この日、石和南小学校の音楽室では特別な授業が行われました。デュオ・プリマの二人とピアノの石岡久乃さんによるミニコンサートが行われたのです。6年生約60名が観客の贅沢なコンサートです。演奏が始まった途端、いつもの音楽室が優雅な空間に変わりました。ヴァイオリンの生の音色は、驚くほど良く響いて部屋の中を駆け巡ります。音の振動が直接肌に伝わって、体全体で音楽を感じているみたいです。迫力ある音に心を摑まれたかのように、どの子も真剣に聞き入っていました。こんなに間近でヴァイオリンを演奏してもらえる機会は普段なかなかありません。感受性豊かな子供時代に、上質な本物のクラッシックに触れる機会を得られたことは、とても貴重な経験です。

音の出る仕組みを間近で見ることができました

ピアノの石岡さん

弓は馬の尻尾でできてるんですよ

弓を持つ手は「きつねの手」にします

演奏の合間には、デュオ・プリマの二人がヴァイオリンという楽器について教えてくれました。日常生活ではなかなか馴染みのない楽器です。「どんなしくみで音が出るのか」、「どんな風に構えるのか」等、とても興味深い解説でした。ここで実際に代表の生徒に演奏してもらうことになりました。やってみたいと元気よく挙手した子が沢山いて、じゃんけんで決めることに。幸運な子二人が前に出て、礒さんに教わりながらおそるおそる弾いてみました。すると楽器から明るい音が響きました。そこに神谷さんがメロディーを合わせて、ちょっとした合奏になりました。初めて弾いたとは思えないような素敵な演奏に、クラスのみんなも先生たちも笑顔で大喝采でした。初めてヴァイオリンを弾いてみて、また友達が弾くのを見て、「ヴァイオリンはそれほど堅苦しい楽器ではない」という印象を持った子は少なくないと思います。そんな意味でもこの日の授業は忘れられない特別なものだったのではないでしょうか。

「弾いてみたい人?」「ハイ!」「ハイ!」「ハーイ!」

礒さんから指導を受けます

初めての合奏

先生たちも大喝采!

素敵な特別授業でした

2012年1月27日

スコレーセンター集会室にて

中学吹奏楽部との合同リハーサルが行われました

礒絵里子さん

神谷未穂さん

デュオプリマとの共演

ピアノの石岡久乃さん

この日は夕方から笛吹市スコレーセンター集会室で デュオ・プリマによる石和中・御坂中の吹奏楽部への指導会がありました。両校の吹奏楽部員約60名が参加して、翌日のコンサートのリハーサルを行いました。プロのヴァイオリニストと共演する貴重な体験です。この中には将来音楽家を目指している子もいるかもしれません。本物の音楽家を間近で見ることが、きっと素晴らしい刺激になったことと思います。この日は短い時間でしたが、熱のこもった練習が行われました。

熱のこもったリハーサルが行われました

プロの音を聞くのは勉強になります

楽譜を見ながらみんなで相談

本番が楽しみです

2012年1月28日

コンサート当日

お客さんがいっぱいです

ドレス姿が華やかです

礒さんと石岡さん

神谷さん

日曜日、笛吹市スコレーセンターの集会室で、デュオ・プリマのコンサートが行われました。この公演には笛吹市に避難している福島の被災者の方たちも招待されています。第1部はクラッシックの曲を中心に構成されていました。馴染みのあるピアノの名曲なども、ヴァイオリンデュオのアレンジだとまた違った印象を受けます。同じ楽器でありながら、二人の演奏スタイルが全く違うのも、とても興味深く感じました。二人の個性が絶妙に重なりあい、2本のヴァイオリン以上のものが紡ぎ出されます。目を合わせるだけでピタリとタイミングを合わせられるのは、幼い頃から知っている従妹同士ならでは。二人の絆が演奏から見えるようでした。

美しい二人のアーティスト

演奏する姿も美しい

二人のハーモニーが絶妙です

第2部では石和中、御坂中の吹奏楽部と共演が行われました。顧問の須田先生の指揮で、昨日の練習の成果を披露します。デュオ・プリマの二人も、笛吹の若い音楽家たちとの共演をとても楽しんでいました。

第2部は中学吹奏楽部との共演です

練習の成果を披露

素晴らしい共演の思い出ができました

第3部はクラッシック、イギリス民謡、賛美歌などバラエティに富んだ曲目が演奏されました。超絶技巧の演奏には息を呑み、切々と歌う旋律には心を揺さぶられました。笛吹の地に響いた豊かなヴァイオリンの調べ。「ヴァイオリンの音色は人の声に似ている」とデュオ・プリマの二人は語ってくれました。言葉がない分、声よりももっとダイレクトに感情が伝わってくる気がします。聴く人の人生や心情もそこに作用して、それぞれの感動が生まれる様子が、まるで演奏者と観客の会話のようだと思いました。デュオ・プリマの演奏は、音楽が人の心をつなぐ不思議を改めて教えてくれました。(取材:さっさ)

第3部は情熱の赤いドレスで

石岡さんも衣装が変わりました

素晴らしい技巧にため息が出ます

目を合わせるだけでタイミングがピタリ

デュオ・プリマへのインタビューはこちら

 

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