笛吹の常識!?一升瓶ワイン

一升瓶ワインと人々

荒川武さんと奈津江さん

開花情報やツツジの記事でお世話になった御坂町二之宮に住む荒川さんご夫婦と、奥さんの幼なじみの若尾洋子さんに一升瓶ワインについてお話を伺いました。

本当に一升瓶ワインを湯飲み茶碗で飲んでいたのですか?

「昔は、ワイングラスは高級品で、身近にあった湯飲みで飲んでいたよ。今はグラスで飲むけれど、野良(畑や外)で飲む時は湯飲み茶碗でも飲む人もいるよ。気軽に飲めるからね。湯飲み茶碗っていっても今はハイカラな縦長の湯飲みだけど、私たちが子どもの頃は浅い湯飲みしかなかったんだよ。」

真剣に語る荒川武さん

2種類の湯飲み茶碗

「昔は茶碗売りが近所に来ていて、茶碗を棒で叩いて歩いていたんだよ。そこでみんな小皿や茶碗など瀬戸物を買ったんだよ。形の流行とかもあったし、冠婚葬祭はみんな自宅で行っていたからいっぱい用意しておかなきゃならない。だからよく買っていたよ。」

一升瓶ワインはどういう時に飲んでいたのですか?

「昔は雨が降ると畑仕事ができないから近所の人を呼んで飲んだり、冠婚葬祭だけでなく誰か人が集まれば飲んでいたね。一升瓶ワインは量が多いから、封を開けたらすぐ飲まないと味が一週間もすれば変わってしまうからね。だから無尽でも必ず一升瓶ワイン。年末になると、農協からワインの注文書が回ってきて、みんなこの時に一升瓶ワインを買って年明けに飲むようにお正月の準備として注文するんだよ。720mlより一升瓶ワインの方が量もあってお得だしね!今は度数が低いけど、昔はもっと高かったし、量も飲んでいたからよく足をとられたよ。ケンカするほど飲んだもんだ。田舎だし遊ぶ場所もなかったからね。みんなお酒が強かったよ。」

当時のことを懐かしそうに話す荒川奈津江さん

荒川さんはどんなワインが好きですか?

「私はやっぱり甲州だね。特に“甲州フリーラン”が一番好きだよ!フリーランってのは機械でぶどうを絞る時に、軽く破砕して美味いとこだけを使ったワインだよ。ちょっと値は高いけど、それが一番好きだね。絞りカスがカラカラになるまで絞らないから渋みもあまりないし、オススメだよ!」

甘いベリーA

酸味の強い甲州

一升瓶ワインを飲む時の肴は何ですか?

「昔はチーズなんてなかったから、ほとんど漬け物とか煮物などのおかずだね。煮物は特に大根を鍋一杯に煮込んだのがおいしかった。あとはうす焼きとかもあったな。サッカリンという甘味料を入れたうす焼きが昭和初期では当たり前だった。砂糖は高級品だったからね。今でも漬け物やぬか漬けをつまみにするよ。もちろん肉や魚でも美味いけどね。」

「やっぱり甲州人は一升瓶ワインでしょ!」ととびきりの笑顔で話す荒川武さん

山梨のワイン

一升瓶ワインの誕生

一升瓶ワインと神社

笛吹市内のワイナリー

 

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