二之宮のつつじ

以前、桃の開花情報でお世話になった御坂町二之宮地区の荒川さんのお家に訪問させていただきました。

取材日:2011年4月26日

本業は桃・すもも農家の荒川武さん。お庭のツツジを育て続けて20年以上経ちます。始めたきっかけは23年前、マイクロバスの運転のアルバイトをやっていた時でした。静岡県にある富士霊園のツツジの美しさに心を奪われました。石が好きだった荒川さんでしたが、石の脇に咲くツツジに惹かれてしまいました。そして、自分の庭をツツジいっぱいの庭にすることを決意されたそうです。

畑の入り口

ツツジの苗を買いに行くために甲府市太田町で行われている正ノ木稲荷祭りの植木市で小田切造園さんと出会います。専門学校を出たばかりの小田切造園さんは、「今後の勉強のため一緒に荒川さんと庭を造りたい」と思い、現在の荒川さんのお庭の基盤を2人で作りました。

しかし、ツツジを植えるのに土留めとして石が必要になりました。そこで石好きの荒川さんは福島県や昇仙峡の石を取り寄せたそうです。すべてはツツジのためでした。始めはツツジで錦鯉を表現していたそうです。最初は錦鯉の形にして色にもこだわっていたそうですが、同じ苗の種類や背丈のあるツツジを手に入れることが困難になったため、やめてしまいました。

ツツジへの熱い想いを語る荒川さん

裏庭で、植え替え用のツツジを育てています

色鮮やかに咲くツツジは来客者を驚かせます

旬感ネットが以前取材した、八代町奈良原地区の石原さんとツツジ繋がりで昨年から交流があるそうです。

ツツジを植えているお庭の面積は約100坪あり、ツツジの種類は18種類だそうです。中でも荒川さんは赤色のツツジがお気に入りだそうです。撮影したツツジはその一部の6種類です。

ツツジを植え始めて楽しいことは、新聞やTVに出たことだそうです。それによって全国各地から1ヶ月に600人もの人がわざわざ荒川さんのお庭を見に来たことがありました。中にはマイクロバスで小グループの団体や石和温泉駅からタクシーで来た方もいたそうです。近くの保育園から約80人の園児たちの集合写真を撮ることが毎年恒例になりました。また昨年では、東京の民踊団体が来てツツジの前で催し物が行われました。家の外はロックガーデンになっており、外側からだと中のお庭の様子が見られません。それによって訪ねて来る方の中には、荒川さんの家がわからず近所で迷ってしまう方もいらっしゃったそうです。撮影中も一般のお客さまが写真を撮りに来ていました。毎年この時期には夜間のライトアップも行われていましたが、今年は来客者がある夜のみ行うそうです。

お庭の外はロックガーデンなっています

大きな石が並ぶ入り口です

平たい石は大きな石を切った石だそうです

この日は20人の方がツツジを見にいらしたそうです

荒川さんのツツジの咲く期間は約1ヶ月。花の時期が終わると刈り込みの作業に入ります。これがツツジを育てる中で1番大変な作業だそうです。荒川さんの場合、剪定ばさみで丁寧に形を整えるそうです。また年に4・5回、ダニやアブラムシからツツジを守るために消毒作業をします。ツツジは根が細いため良い土でないと育たなく、土にこだわったそうです。

なぜそこまでツツジに手をかけるのかというと、ツツジには花の色の種類が多く、その色を楽しめるからだそうです。20年以上何か物事を続けることは簡単なことではありません。好きだからこそ続くとはいうものの、今までの苦労は数え切れないそうです。

長年の夢を叶えた荒川さん、その語る目には熱いツツジへの情熱と20年以上の努力を感じました。(取材:ミーシャ・さっさ)

【注意事項】
*一般の方のお家ですので、近隣の方にご迷惑がかからないようにお願いします。
*お庭をご覧になる際は、必ず荒川さんに一声おかけ下さい。

◆お問い合わせ◆

荒川 武さん

住所:笛吹市御坂町二之宮1406

電話:055-262-6637

※毎年見頃の時期は4月下旬~5月上旬です。

 

ページトップへ

〒406-0834 山梨県笛吹市八代町岡513-5 Tel.055-287-8851 Fax.055-287-8852
Copyright 2009-2012 Fuefuki-syunkan.net. All Rights Reserved.