ふえふき旬の味覚【春編】

季節はもうすぐ春！　
イチゴ狩りが楽しめる農園や期間限定のスイーツやワインなど、
今この時期しか味わえない味覚の数々を笛吹市で見つけました！　
さあ、一足先に春の味覚を思いきり満喫しましょう！

笛吹deイチゴ狩り

イチゴのベストシーズン到来です！　笛吹市にはブドウやモモなど新鮮な果実を収穫体験できるスポットがたくさんありますが、実はイチゴ狩りができる農園もいっぱいあるんです。今まさに旬を迎え、春まっ盛りのイチゴ農園の情報を紹介します！

■イチゴ農園探訪

暦の上では春とはいえ、まだまだ寒さも厳しく外へ出るのも億劫なこの季節。しかし、そんな気分も忘れさせてくれるイチゴの季節がやってきました。「フルーツ王国山梨」のなかでも笛吹市は「果実と温泉の郷」というだけあって、新鮮で美味しいイチゴが味わえる農園も充実しています。そこで、今まさに旬を迎えたイチゴ農園へ「春」を見つけに行ってきました。

取材：2010年2月4日

今回訪れたのは、石和いちご館あおやぎさん。場所は笛吹市石和町。国道20号線、四日市場交差点から南へ車で5分ほど走り、石和西小入口信号を左に入っていったところにあります。周囲をブドウ畑に囲まれた中に大きなビニールハウスがあり、すぐにわかりました。向かいの駐車スペースに車を停めてハウスの中へ。外はセーターやジャンパーを着こみたいほどの寒い日でしたが、一歩中へ入るとそこは、春。4月頃の暖かい陽気を彷彿とさせるポカポカの室内は、まだ2月だということを忘れてしまいそうです。

外観から想像はできたものの実際に中に入ると、その広さに驚かされます。ハウスの中は一面緑のストロベリー・フィールド。1台の長さが約20メートルある腰の高さほどの栽培棚が約80台、ハウスいっぱいに並んでいます。ご主人に伺ったところ「高設養液栽培」といって、地面から離れた位置でイチゴに与える栄養分をコンピュータで管理しながら栽培する方法で、地面に触れない分、害虫被害も少なく、かつ作業もしやすいとのこと。もちろんお客さんにとってみても、かがまず、程よい高さで楽にイチゴ狩りができるのが好評で、最近は高齢者の方の来園も増えているようです。

さらに栽培面についてご主人にお聞きすると、これだけ多くのイチゴの実を大きく育て、甘くするためには、害虫や病気の防除をはじめ、様々な苦労があるとのことです。特にハウス内の温度管理は難しく、午前、午後、夜、明け方とその時々に応じてこまめに温度調整しなければなりません。本来、露地もののイチゴは5月頃に旬を迎えますが、ハウスではつねに収穫期の適温をキープするために暖房機2台を使って室温を調節しています。逆に暖かい日は窓を開けて外気を取り込んだり、また、電灯照明を利用するなどして生育のスピードを調整しているそうです。

こうして丹精こめて育てられたこのみずみずしいイチゴたちをご覧ください！その場で食べさせて頂きましたが、甘酸っぱくて本当においしく、そして何といっても香りが強い。そんな甘い香りが楽しめるのも、イチゴ狩りならではの魅力だといいます。スーパーに並んでいるイチゴというのは、摘んでから陳列するまで2日位はかかるため、完熟する前のまだ青いうちにパック詰めしています。陳列する頃には赤く色づいて完熟しているように見えますが、完熟してから摘んだものとは全く香りも甘みも違うのだといいます。

そういう意味でも、イチゴ本来の味を楽しむには直接農園に足を運んで完熟のイチゴをもぎ取るのがいちばんです。イチゴは寒い時期のほうが糖度が高い傾向にあるので、今はまさにイチゴのおいしい時期と言えるでしょう。イチゴ狩りは大体どこでも30分食べ放題でサービスの練乳も無くなれば追加できます。また、あおやぎさんのように色々な品種のイチゴの食べ比べができるコースもあるので、味や食感などの違いを楽しみ、自分の好みの品種を好きなだけ食べてみるのもオススメです。そして何よりもハウスのイチゴ狩りは、全天候対応の空間でいつ訪れても快適においしいイチゴを満喫できるわけですから、この春は採れたての新鮮なイチゴをたっぷりと味わってみてはいかがでしょう。（取材：しんたま）

■イチゴ狩り豆知識

●おいしいイチゴの選び方

甘さで選ぶならやはり真っ赤に完熟したものがいちばんです。また、しっかりとした食感が好みの方は、完熟一歩手前のものがおススメ。写真のようにヘタの部分がやや白く残っているのが見極めるポイントです。

●おいしい食べ方

イチゴは下のとがっている方が味が濃厚です。ひと口で食べられない大きさのイチゴは、ヘタの方から食べると酸っぱさを感じないで最後に甘味の強いところが味わえて後味がおいしいとのことです。

●イチゴ狩りマナー

丹精こめて育てられたイチゴをみんなが摘み取れるように次のマナーを守りましょう。

食べ放題のイチゴを持ち帰らない
実はひきちぎらず軽くひねり取る
イチゴを踏んだり乱暴に触らない
授粉用ミツバチを追い払わない

■イチゴ農園情報

イチゴ農園の開園期間は概ね12月中旬から5月頃まで。イチゴ狩りの料金は時期によって変動します。イチゴの生育状況により休園する場合もあるので、事前に確認して出かけましょう。

●石和いちご館あおやぎ

広々としたハウスに約16,000株を栽培。多品種のイチゴが味わえる「食べくらべコース」もあります。団体客でも快適に楽しめるよう道幅を広くとり、車椅子OKのトイレを完備するなど園内はバリアフリー設計。

住所山梨県笛吹市石和町唐柏382
電話055-262-3915
URLhttp://www.isawaichigo.com/
営業時間9:00～16:00
定休日開園期間中無休
扱い品種章姫、紅ほっぺ、とちおとめ、アスカルビー、さちのか、さがほのか、あかしゃのみつこ、かなみひめ、サンジェルシェ
料金30分食べ放題（章姫コース）小学生以上1,700円、幼児1,200円（3/1～値下げ）
駐車場20台

●林フルーツ農園

足元が汚れる心配のない舗装済みの床や立ったまま摘める高設棚など約600坪あるハウスは過ごしやすさに配慮。ベビーカーや車椅子のまま楽々入れるので赤ちゃん連れから高齢者までファミリーで楽しめます。

住所山梨県笛吹市石和町唐柏319-3
電話055-262-4564
URLhttp://www.geocities.jp/hayashiff/
営業時間9:30～16:30
定休日開園期間中無休
扱い品種章姫、紅ほっぺ
料金30分食べ放題　小学生以上1,600円、幼児1,200円（3/1～値下げ）
駐車場20台

●こまざわフルーツファーム

こだわりの有機土耕栽培で、しっかりとした甘さを含んだイチゴを栽培。またバリアフリー型ハウスなので、大人も子供もゆったりとイチゴ狩りが楽しめベビーカーでも大丈夫です。イチゴ狩りは飛び込み不可、事前の予約が必要。お得な「てんこもり丸パック」は350グラム550円で販売。ワンちゃん連れにはうれしい、お客様には無料で使っていただけるドッグランを併設。

住所山梨県笛吹市石和町東油川152
電話055-261-7715
URLhttp://www.justmystage.com/home/komazawa2002
営業時間8:30～売り切れまで
定休日木曜日
扱い品種章姫、紅ほっぺ
料金30分食べ放題　小学生以上1,700円、幼児1,000円（3/1～値下げ）
駐車場5台

●田草川ファーム

環境にも人にもやさしいEM菌による環境保全型の有機農業を実践。地元の農産物直売所「八代グリーンファーム」でも販売。周囲は桃畑に囲まれ桃の開花時期にはお花見とイチゴ狩りが同時に楽しめます。

住所山梨県笛吹市八代町高家2137
電話055-265-4797
URLhttp://www.takusagawa-farm.jp/
営業時間9:00～15:00
定休日開園期間中無休
扱い品種章姫
料金30分食べ放題　小学生以上1,600円、幼児1,200円（3/6～値下げ）
駐車場2台